【みんなのヘルスケアQ&A】ファミリーメディカルプラクティス（FMP）｜ベトナムで犬にかまれた時の対処法を教えてください。

ベトナムでは、飼い犬や野良犬がリードなしで街中を歩いているのをよく見かけます。もし、動物にかまれたり引っ掻かれたりした場合は、傷の処置だけでなく、感染症への注意が非常に重要です。特に破傷風と狂犬病は致死率が高く、早期の対応が命を守る鍵となります。
動物にかまれたら、傷口は目に見えなくても細菌に汚染されている可能性が非常に高いため、すぐに流水と石鹸で15分以上念入りに洗い流すことが最優先です。出血している場合でも、まずは洗い流すことを優先しましょう。この初期対応が、その後の感染リスクを大きく左右します。
動物との接触で特に警戒すべきなのが、破傷風と狂犬病です。破傷風は、菌の毒素によって口が開けにくくなったり、筋肉が張ったり、痙攣が起きたりする症状を引き起こします。最悪の場合、呼吸困難に陥り、命を落とすこともあります。お子さんは5種／6種混合ワクチンで免疫をつけていることが多いですが、接種後5〜10年で免疫が低下するため、追加接種が必要となります。
狂犬病は、一度発症すると致死率はほぼ100%という極めて恐ろしい病気です。しかし、発症前であれば適切なワクチン接種で予防することが可能です。ベトナムではワクチン未接種の犬が多く、猫やコウモリからも感染する可能性があります。動物にかまれたり引っ掻かれたりした際は、狂犬病のリスクを考慮し、必ずすぐに医療機関を受診してください。
破傷風も狂犬病も、かまれた後に発症を予防する方法があるため、迅速な対応が非常に大切です。万が一の事態に備え、動物にかまれる前にこれらのワクチン接種を済ませておくことを強く推奨します。FMPは随時予防接種に関するご相談を受け付けております。