【みんなのヘルスケア】さくらクリニック｜親知らずは抜歯すべきかどうか？

皆さんからよく受ける質問の1つに、「親知らずは抜歯した方が良いですか」というものがあります。

親知らずとは大臼歯の中で最も後ろに位置する歯で、中切歯（最前方の前歯）から数えて8番目の歯です。
20歳前後で生えてくるため、親に知られずに生えてくる歯、というのが名前の由来のようです。

昨今は、食習慣の変化で小顔になり、親知らずが生えるスペースがないため、横向きで生える親知らずも見受けられます。
歯ブラシが届きにくいため汚れがたまり虫歯になったり、歯周病で繰り返し歯茎が腫れたりすると、積極的な抜歯が必要になります。

親知らずが原因で手前の7番（第2大臼歯）が虫歯になった場合も、親知らずを抜歯して7番を治療します。
放置しておくと7番の虫歯が進行してしまうためです。
尚、横向きに生えた親知らずの抜歯の時は、神経・血管の位置など、気を付けなければならないことがあります。

親知らずのトラブルは様々ですが、きちんと生えて嚙み合っており、問題なく歯磨きもできる場合は基本的に抜歯の必要はありません。
また、骨の中に完全に埋まっており病原性が無い時も、親知らずを抜く必要はありません。

親知らずを残すメリットは、将来奥歯を抜歯した時に親知らずを移植できる可能性があることです。
また、手前の奥歯が無い場合に、親知らずを土台にしてブリッジや入れ歯が作れます。

親知らずの抜歯となるとなかなか決断がつかないと思いますので、お気軽にご相談ください。

歯科・口腔外科 石辺 紀章 医師

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