ハノイで3歳~世界基準の教育ならISPH▶詳細

2026年のベトナム物流業界:インフラ整備とDX加速で東南アジアの枢軸へ|調達&ビジネスガイドブック2026

©vietnamnews.vn

ベトナム政府は、2026年に向けた交通インフラの大規模な拡充とデジタル転換を推進しています。世界トップレベルの港湾運営や官民投資の拡大により、東南アジアにおける戦略的な物流拠点の構築が加速しています。

大規模な交通網整備と官民投資の拡大

ベトナム政府は、2026年を2021年から2025年の中期公共投資計画の締めくくり、かつ次期計画への重要な転換点と位置づけています。特に交通インフラへの投資は国家の最優先事項であり、南北高速道路の全線開通やロンタイン国際空港の第一期完工に向けた動きが一段と加速しています。交通運輸省 (MOT)の予測によれば、2026年までに主要な経済圏を結ぶ高速道路網の整備が進むことで、国内の物流コストの削減と輸送効率の劇的な向上が見込まれています。
また、政府は2030年までに全国で5,000キロメートルの高速道路を整備する野心的な目標を掲げており、これに伴う官民パートナーシップ(PPP)方式によるプロジェクトも活発化しています。地方自治体による周辺道路の整備も並行して進められており、工業団地から港湾や空港へのアクセスが大幅に改善されることで、外資系製造業の誘致と輸出入のさらなる拡大を支える強固な基盤が形成されつつあります。このような広域的なインフラの拡充は、ベトナムが東南アジアにおけるサプライチェーンのハブとしての地位を盤石にするための不可欠な要素となっています。

世界トップ級の港湾運営と海運業の躍進

ベトナムの港湾システムは、近年国際的な評価を急速に高めています。Lloyd’s Listの統計によれば、カイメップ- チーバイ港やハイフォン港は、コンテナ取扱量において世界トップ50の港湾にランクインしています。2026年に向けて、これらの主要港ではさらなる拡張工事や深水港の整備が進められており、超大型コンテナ船の受け入れ能力がさらに向上する見通しです。
海運および物流サービス企業も、世界的な貿易動向の回復と製造拠点の分散化を背景に、堅調な収益成長を続けています。例えば、ベトナムの大手物流企業であるGemadept社は、港湾ネットワークの拡大とオペレーションのデジタル化への投資を強化しており、運営効率の最適化を図っています。
また、自由貿易協定(FTA)の活用が一段と進む中で、欧米およびアジア市場向けの輸出が増加しており、国際輸送ルートの多様化と高付加価値化が進展しています。政府は2050年を見据えた物流開発戦略において、ベトナムを地域および国際的な物流センターにする目標を掲げており、これには内陸コンテナデポ(ICD)の拡充や、鉄道と海運を組み合わせたマルチモーダル輸送の強化が含まれています。

物流4.0時代のデジタル転換と新戦略

デジタル転換(DX)は、ベトナムの物流業界における国際競争力の源泉となりつつあります。物流4.0時代の到来を受け、多くの企業が倉庫管理システム(WMS)や輸送管理システム(TMS)、さらには自動化技術の導入を急いでいます。特に国内のEコマース市場の爆発的な成長に伴い、ラストワンマイル配送の効率化と可視化が喫緊の課題となっています。
商工省(MOIT)の報告書によると、デジタル技術を積極的に導入した企業は、運用コストを10%から20%削減することに成功しています。また、政府が策定中の「2035年までの物流サービス開発戦略」では、物流セクターのGDP寄与率を5%から6%に引き上げることが具体的な数値目標として設定されています。この戦略では、持続可能な成長を目的としたグリーン物流の推進も重要な柱となっており、環境負荷を低減する輸送手段や省エネ型倉庫の普及が官民挙げて推奨されています。
2026年にかけて、AIやブロックチェーン技術を活用した通関手続きの簡素化や貨物追跡の高度化が進むことで、ベトナムの物流サービスはより透明性が高く、国際基準に合致したものへと進化を遂げることが予想されています。

【2025年】ベトナムでのビジネスに勝機を見出すなら調達&ビジネスGUIDEBOOK2025|ベトナム国内の優良企業やビジネス情報を掲載中

    PAGE TOP