晩秋から初冬にかけて、ハノイにはデイジーの花が可憐に咲き誇る場所がいくつかある。一部のハノイの若者たちは、この時期に花畑を訪れ、繊細な陽光の下で美しいデイジーに囲まれて写真を撮ることを毎年恒例の楽しみにしている。今年は9月上旬にベトナム北部に上陸した台風11号(ヤギ)がホン河沿いの花畑などに大きな被害をもたらした。植え直しの機会を得られなかった花畑の所有者も少なくはなかったが、純白の花びらと鮮やかな黄色い筒状花から成る小さなデイジーの花は、自然の脅威にも負けることなく、ハノイに初冬の風が吹き始める前に見事に開花した。
開花時期は例年よりも遅れたものの、新しい衣をまとったかのように見事に真っ白に染まった西湖フラワーバレーにあるデイジーのフラワーガーデンは、多くのハノイの若者たちを引き寄せている。2ヘクタールに及ぶデイジーの絨毯ができる同地は、ハノイにあるデイジーの花畑のなかでも特に有名な場所。花の道ができるように植えられており、絵画のように幻想的な風景が広がることで知られている。週末には特に多くの観光客で賑わい、撮影をするためにアオザイや、おとぎ話に登場するお姫様風の衣装に身を包んだ女性たちの姿も多くなる。なかには美しい写真を撮るために早朝から起きて念入りなメイクを施し、4〜5着の衣装を用意し、撮影に向けて万全の準備を整えて来る人もいるという。白く純粋な花々のそばで、穏やかにポーズを取るハノイ女性の姿は、この季節のハノイの風物詩ともいえる。
こんにちは、バオです。フフリット大学日本語学科を卒業してVetterに入社。現在、日本語検定のN1取得に向けて猛勉強中。常にポジティブで、周囲の人を楽しませたいという性格。趣味は料理や映画鑑賞、そしてヨガ。週末は、料理をしたりカフェにいったり市内をサイクリングしたりして過ごす。日本人のベトナム愛がもっと高まるために、現地でホットなニュースや流行、有益なトピックを毎日探してます。もっとベトナムに興味を持ってもらえるようにネタ探しがんばってます!