小さなピンクグラスがもたらす幻想的な景色と地域観光活性化の兆し

ハノイ市バーディン区、紅河(ホン川)にかかるロンビエン橋のたもとにある「フックサ花埠頭」にピンク色の芝生が出現し、人気撮影スポットになっている。同地は以前は荒れ果てた花畑であったが、バーディン区女性連合の人々がピンクグラスの栽培を始め、涼しげで色彩豊かな空間へと生まれ変わった。

ピンクグラスは針葉樹類に属する雑草。雨季が終わると、小さな薄ピンク色の花をつけた若い草が芽生える。フックサ花埠頭のピンクグラスは2月頃から順調に繁殖し、5月中旬に開花し始め、現在では紫がかった薄ピンク色の小さな花が咲いた、柔らかな芝生のカーペットが約300㎡の土地を満遍なく覆っている。早朝には、草の上に残っている朝露がキラキラと輝き、絵画のように幻想的な光景が広がる。その光景からピンクグラスは雪草とも呼ばれている。

訪れる人の多くはナチュラル系の淡い色の服を着て、ピンク色の草原とロンビエン橋の間で写真を撮っている。なかには写真撮影をするだけでなく、美しい景色を背景にダンス動画の撮影を行う若者たちもいる。フックサ花埠頭は、かつては人気のなかった都市のすき間を、多くの人々が関心を寄せる居心地の良い公共空間に作り替えた成功例であるが、観光客の急増には問題も伴う。当局は警告標識を掲げ、訪問者に花を踏んだりゴミを投棄したりしないよう注意を呼びかけ、景観保護に努めている。将来的には、同地域がさらに拡大・発展し、地域社会と訪問者を結びつける重要な観光地となることが期待される。

Bao
こんにちは、バオです。フフリット大学日本語学科を卒業してVetterに入社。現在、日本語検定のN1取得に向けて猛勉強中。常にポジティブで、周囲の人を楽しませたいという性格。趣味は料理や映画鑑賞、そしてヨガ。週末は、料理をしたりカフェにいったり市内をサイクリングしたりして過ごす。日本人のベトナム愛がもっと高まるために、現地でホットなニュースや流行、有益なトピックを毎日探してます。もっとベトナムに興味を持ってもらえるようにネタ探しがんばってます!
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