生産拠点としてベトナムに工場を置かれている企業の中では、日本やアメリカなど海外との取引きのために、ISO9001を取得・運用されている企業も多いと存じます。ベトナムでISO9001を運用していくにあたり、課題を感じていられる方も多いのではないでしょうか?
・毎年審査があるが、審査を受けるたびに書類が増えている気がする。
・親会社(日本)の規程をそのまま真似して運用したが、ルールが細かくて大変
・従業員のISO教育がなかなか浸透しない。
・内部監査を社内で実施するがあまり効果を感じられない。時間だけがムダにかかっている。
ISO9001を自社で運用していくのは非常に大変なことです。今回は、累計8000社以上のコンサル実績があるスリーエーコンサルティングがベトナムでも活用できるISO9001の運用を少しでも簡単にする方法をご紹介いたします。
なぜISO9001運用が難しいと感じるのか?
なぜISO9001の運用は難しいと感じてしまうのでしょうか。その理由は大きく2つございます。
- 会社の実際のルールとは別にISO用のルールを作ってしまう
- 審査に通る最低限のルール・運用の程度がわからずにやりすぎてしまう
この2つの理由からISO9001の運用がどんどん複雑化していき運用が難しく感じてしまうのです。本当は、今のままの会社のルールでも十分ISO9001に適合した内容であるにも関わらず、審査で落ちてしまわないかと不安になりルールを追加してしまったり、審査後の対応で審査員に言われたことをすべて実行してルールを追加してしまったりしてしまうケースが多いです。また、ISOは非常に専門性が高い分野で経験者も少ないためどこまで実施できていればよいのか判断が出来ずやり過ぎた運用ルールになってしまうことがあります。
しかし、ISO9001の運用は難しいことはなく、今ある会社のルールを基礎として少しだけルールを修正することで簡単に運用することが出来ます。ISO9001のために新しい規程やルールを設ける必要はないのです。
今から特に複雑な運用ルールになりがちなISO9001の項目を例に簡単にできるポイントをご紹介いたします。
手間がかからない簡単なISO9001の運用方法
それでは実際に手間がかからないISO9001の運用のポイントをご紹介します。
- 簡単な6.2品質目標及び達成するための計画
- 簡単な7.2力量
- 簡単な内部監査
まずに最初にご紹介させていただくポイントは「品質目標」です。
多くの企業は「品質目標」と聞くと新しく品質向上のために目標を作成しないといけないと思い、ISO用に新しい目標を作成してしまうことが多いです。
この「品質目標」の運用について頭を悩ませて私たちに相談される企業も多いです。実際に「品質目標」を従業員一人ずつ作成させ、個人の達成度を毎月確認されている企業もありました。まさにISOのためだけに作られた目標であり、従業員からは「めんどくさいもの」としか認識されておらず全く効果がない活動でした。
しかし実際にはISOのために目標を作る必要はありません。会社で設定している目標と実施計画を反映するようにするだけで解決できます。
会社で目標として設定している売上や不良件数、毎月の経営会議等で数字報告を行い進捗の確認をしている目標はございませんでしょうか?組織として数字を追っている目標をそのまま「品質目標」にしてしまえばいいです。
そうすることで、普段の事業活動をしながらISO9001の品質目標も満たしていることになります。
次のポイントは力量の管理についてです。この力量という項目では教育を実施した記録を残すことが求められています。そのため教育報告書を必ず作成して実施した結果を残す運用をしないといけないと思ってしまう企業がほとんどです。
実際にお客様でも似たような事例がありました。社内教育でも教育報告書を毎回作成して提出するルールになっていたのです。しかし、報告書をチェックする側も時間が確保できず、書類がたまっていく一方でした。結局、十分なチェックもされない教育報告書が年々溜まっていくだけでした。
「業務を遂行する上で必要な能力や経験、知識」と聞くと少し難しく感じますが、簡単に言い換えますと「お仕事をする上で出来るようにならないといけないこと」です。この項目ですが、○○さんはA工程とB工程とC工程が出来ます。○○さんはB工程とC工程が出来ます。といったように、誰が何の業務ができるのか?が明確になっている「スキルマップ表」や「資格管理表」といった帳票があればそれで代用することができます。
ISOの運用の中で一番大変とも思われているのが内部監査です。内部監査はチェックとして非常に必要なことです。しかし多くの企業様は間違った内部監査を実施しています。それは、監査するべきポイントを明確にしないまま、全体を細かくチェックしてしまうことです。
内部監査は重点的に監査するポイントを決めて取り組むだけで効率的に実施することが出来ます。
弊社のお客様では、社内不良が多い製造ラインや商品を毎年選定して、そこだけを重点的に内部監査する方針を採用しております。問題が多い製造ラインや商品を監査することで製造工程での課題や不良発生の原因が見つけることができ、結果的に自社の品質改善にもつながります。
いかがでしたでしょうか。
ISO9001の簡単に運用できるポイントをご紹介させていただきました。少しでも皆様のISO運用改善につながれば幸いです。また、弊社ではISOの運用にお困りの企業様のサポートを行っております。当社のコンサルタントがISOに関するお悩みを解決致します。
・ISOの運用ルールの見直し
・内部監査のサポート 等
当社では他社事例や審査当日の対応、記録やマニュアルの作成など詳しくご案内が可能です。現在、60分の無料相談も受け付けております。ベトナムでのISOの運用にお悩みの企業がいらっしゃいましたらこの機会にぜひお問合せくださいませ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
企業情報およびサービス内容
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事業内容 | ISO認証取得・運用代行サポート |
代表者 | LUONG THI THANH HUYEN |
資本金 | VND 300,404,000 |
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