結婚式やお葬式など、冠婚葬祭のスタイルには日本とベトナムで大きな違いがあります。初めて出席するときになって慌てないように、日本との違いを把握しておきましょう。
◯結婚披露宴に出席する
300人程度の招待客が当たり前のベトナムでは、招待を受ける回数も日本より多くなります。招待状は通常、披露宴の数週間前に手渡しされることが多く、もし出席できない場合には、式の前にお祝い金を渡すといいでしょう。
日本に比べてかなりカジュアルなベトナムの披露宴。女性は華やかに着飾ることも多いですが、ドレスやスーツはマストではなく、特に男性はノーネクタイでもOKです。注意すべきは開始時間。披露宴の開場時刻と開演時刻にはかなり開きがあり、開場時刻に行ってもほとんど人が来ていません。たとえば開場が18時の場合は、実際に披露宴が始まるのは19時頃だと考えておいた方がいいでしょう。
ご祝儀は、招待状が入っていた封筒に入れて持参し、入り口に置かれた箱に入れましょう。気になるご祝儀の相場ですが、日本と同様、人間関係により変動します。日本人がベトナム人の部下もしくは友人に招かれ出席した場合は、会場が中級クラスのレストランなら50万VND、高級ホテルが会場の場合は100万VND程度が相場でしょう。食事の提供が一通り終わった後は、自然解散になります。特に締めのあいさつはないため、新郎新婦にあいさつをして、それぞれのタイミングで会場を後にします。
◯弔問する
亡くなった日から3日3晩、ベトナムではお通夜が開かれます。弔問客は都合のつく時間に訪れるのが一般的で、直接の知り合いに限らずその家族が亡くなったときにも、弔問に行くといいでしょう。ちなみに、葬儀はあくまでも近親者が中心のため、求められない限りは出席しなくても問題ありません。
弔問に行ったら、まず遺族の方たちにあいさつをしてから、席について焼香の順番を待ちます。焼香の後、再度あいさつをして退席するというのが一連の流れです。お香典は、会社の部下の弔問の場合で50万VNDが目安です。焼香の際に、用意されたトレイに封筒を置きます。
一般的に通夜は亡くなった人の自宅で行われることが多く、家の前に張ったテントに白装束を着て頭に白鉢巻きを巻いた親族が弔問客を迎えるケースが多い。弔問する際の服装は、派手な色や露出の多い服でなければ、特に決まりはない。