日本発「Toska-Bano’k」の事業
長年にわたる厚い信頼と実績を誇り、タグピンやハンガー、ボタン、安全ピンなど、アパレル製造現場に欠かせないアイテムを取り扱う。現在はアパレルのみならず、自動車・医療・宇宙開発などへも用途を拡大し、グローバル市場で信頼を獲得する。
ベトナム法人設立と乗り越えた課題
海外展開強化の一環として、「トスカバノック」は2014年にベトナム法人を設立。「日本品質・現地価格」を掲げ、現地生産体制の構築に着手した。進出にあたり、「VINH PHAT」社・「VINH PHU」社への金型・設備・品質部門を越えた技術支援体制を構築。さらに、ベトナム人技術者を日本で3カ月研修するなど、自立型の生産ラインを構築した。短納期対応を可能にするため、独資ではなく委託加工方式を採用し、ライン移設と教育を同時進行で実施。その結果、わずか約3カ月半で量産稼働を実現した。しかし、順風満帆なスタートだったわけではない。設立当初は、合弁会社特有の課題が表面化した。経営判断・人事権限が曖昧だったことにより意思決定の遅れや品質のバラつきが発生。そこで同社は、契約内容の明文化、会計・人事・品質基準の可視化徹底によるルールの再構築や、検査工程の見える化・報奨制度導入による品質の安定化を図った。結果として、経営透明性と判断スピードが改善され、安定稼働体制へ転換することができた。現在も、オンライン通話サービス・SNSを活用した即時対応で、ベトナム市場のニーズに応え続けている。
コロナ禍での対応と事業再構築
2020年以降のコロナ禍で、展示会・訪問営業が全面停止となり、直接の商談機会が減少。物流遅延や部材調達リスクも高まり、製造業として大きな試練に直面した。同社はこの状況を転機として捉え、オンライン商談の導入・越境EC活用の提案強化など、事業モデルの再構築を実行した。加えて、2022年以降にGRS認証取得や、エコ素材製品の提案および拡充を進め、成長軌道へ復帰した。
| 会社名 | VAN NANG BANOK COMPANY LIMITED |
| 住所 | 1/15 & 1/17 Tran Binh Trong St., Binh Loi Trung Ward, HCMC |
| 電話番号 | 028-3515-7095 |
| 連絡先 | sales@vannang-banok.com |
| Website | www.vannang-banok.com/en/ |





































