市内の移動手段|調達&ビジネスガイドブック2025

ベトナムはまだまだ公共交通が発達しておらず、タクシーや配車アプリでの移動が主流です。バスやバイクタクシーも普及していますが、乗りこなすには少々コツが必要です。

タクシー
市内の移動はタクシーをおすすめします。バスやバイクタクシーもありますが、慣れないうちは事故やけがをするリスクが高いので控えましょう。バイクでの事故は海外保険の補償内容に該当しない場合もあります。車のタクシーに乗る際も悪質な業者の運営するタクシーには乗車せず、評判のいい会社を選びましょう。
タクシーは基本的に全社メーター制。都市や会社ごとに料金は異なりますが、大差はありません。
0.5kmまでの初乗りは1.1万VND〜。以降30キロまでは1キロごと3.5万VND、30キロ以降は1キロごと3万VNDで移動できます。小型車、4人乗り、7人乗りの3種類があり、車の大きさに応じて料金は少々上がります。

タクシーの乗り方
乗り方は日本と同じで、道路わきで手を上げて立っていると止まってくれます。レストランやホテルではスタッフに依頼すると呼んでもらえます。もしくは、自分でタクシー会社に電話して呼ぶことやアプリからも呼ぶことができます。配車料金がかかることはありません。英語が通じるオペレーターは少ないのでその点は注意が必要です。
日本のタクシーとは異なり、タクシーが到着したら自分でドアを開けて乗車します。ドライバーが英語を話せることは少ないので目的地を伝える際には住所を書き写した紙やスマホ画面を見せると伝わりやすいです。
車が走り出したらメーターが動いていることを確認しましょう。メーターを動かさず、法外な金額を請求してきたり、メーターが動いていても回転率が異常に早く設定されており、多額の請求を受ける場合があるので細心の注意を払いましょう。

タクシー運賃と支払い方法
目的地に到着したら運賃を支払います。ベトナムのメーターは下三桁を省略して表記しているので、11.0と書いてある場合は11万VNDではなく1.1万VNDです。
タクシーの運転手は細かいお釣りをもっていない場合も多く、お釣りを返せないなどのトラブルにもなりかねません。50万VND札での支払いは避けましょう。また、5万VND以下の小銭も用意しておきましょう。
最近ではクレジットカード支払いに対応しているタクシーも増えてきました。感熱紙によるレシートが自動的に出てくるタクシーもあります。それ以外のタクシーではこちらから頼むと出てきます。後日トラブルになったときや、忘れ物をした際に必要になりますので、車のナンバー、ドライバーカードとともにとっておきましょう。

配車アプリを使う

今日では配車アプリが普及しており、現地の人のみならず多くの観光客や在住日本人が利用しています。代表的なアプリには「Grab」やすべての乗り物が電気エンジンの「Xanh SM」などがあります。どのアプリも使い方は同じで、アプリをダウンロードしてメールアドレスを登録すると使えます。
アプリを起動すると、自分の位置と目的地を入力します。タクシーのランクごとの乗車料金が表示され、希望するタクシーを配車することができます。配車が完了すると、予約したタクシーの現在地、車種、ナンバー、ドライバーの情報が表示されます。ドライバーの電話番号も記載してありますが、ネット回線を使った通話や、翻訳機能がついているチャットもできるので、乗車前のやり取りをスムーズに行うことが可能です。運賃の支払い方法は予約画面で設定することができ、日本のクレジットカードも使用できます。(Grabのみ)
2025年1月現在、「Grab」アプリがトップシェアを誇っていますがサービスの質やドライバーの当たりはずれがあることも。「Xanh SM」は比較的サービスの質が高く、バイクタクシーの値段が他社よりも安いのでじわじわと人気を集めています。すべての配車アプリでは乗車後にドライバーの評価システムが導入されているので、乗車時の感想を伝えてあげましょう。顧客からのフィードバックがドライバーの評価に直結する仕組みになっています。これらの配車サービスアプリの発達にあわせ、従来のタクシー会社でも配車アプリの制作・運用が開始されています。

バイクタクシー
ベトナムならではの移動手段として挙げられるのがバイクタクシー。通常のタクシーに比べ、半額以下で利用でき、渋滞に巻き込まれても比較的早く抜けられることなどが特徴です。
客用のヘルメットを完備しているので手ぶらで乗車することができます。配車アプリの台頭で個人タクシーの数は激減しましたが、各配車アプリで同様に手配することが可能です。
ベトナムでは交通事故やバイク上でのスリやひったくりも多発しています。乗車時は細心の注意を払いましょう。

路線バス
移動で圧倒的なコストパフォーマンスを誇る路線バス。ホーチミン市・ハノイともにたくさんの路線が運航しています。1回5,000VNDから乗車可能です。乗車時・降車時は完全に停止しないので気を付けてください。

シクロ

客用の座席を前面に備える3輪車。観光地に多く走っている乗り物で、開放的な座席から景色を楽しむことができます。トラブルが非常に多いので、乗車を希望される方はツアー会社や旅行代理店を通じて予約すると安心です。

タクシーで忘れ物をしたら
基本的に外国のタクシーで忘れ物をしたら帰ってこないものと考え、日ごろから荷物の管理を徹底しましょう。荷物は体の上やそばに置き、トランクルームに入れた荷物も忘れずに回収しましょう。支払い時に座席に財布やスマートフォンを置いて行ってしまうケースも。座席に置かず鞄にしまうか、配車アプリなどで事前にカード決済にしておきましょう。
それでも忘れ物はつきものです。忘れ物に気が付いた際に、すぐにタクシー会社に連絡しましょう。会社のホームページにはお問い合わせページがあります。ホームページはベトナム語が基本ですが、ブラウザ設定で英語に変更したり、「グーグルクローム」で開けば自動で日本語に翻訳してくれます。問い合わせの際に乗車した車のナンバーや日時がわかると会社側も追跡しやすいです。
配車アプリを使用したタクシーに忘れ物をしてしまった場合は、配車アプリの履歴から問い合わせることができます。日本語に対応していないので、適宜翻訳アプリを使用することをお勧めします。
もし忘れ物が発見されたとしても、タクシーも常に移動しているので手元に戻るまでは数時間から数日、長い時は数週間かかる場合があります。異国の地でのなくしもの・忘れ物は怖いですよね。安全で快適な旅にするためにも、忘れ物には気を付けましょう。

【2024年】ベトナム製造業の部品調達ならベトナム調達ガイド|ベトナム国内の優良企業を業種別で掲載中


    PAGE TOP
    preload imagepreload image