円安により海外法人の売上への期待が高まっていることを受け、海外法人にシステムを導入して仕事の効率化を図る動きが最近目立ってきている。「スクラッチ開発はコストも時間もかかりそうだから、パッケージを選んだが使いにくい」「安いパッケージにしたがカスタマイズ・アドオン費用が予想以上に膨らんだ」そんなトラブルは珍しくない。失敗しないためにも、まずは信頼できるプロに相談を!
Kaopiz Software Joint Stock Company|日本一筋のシステム開発会社
Vetter編集部は今回、Kaopiz Software Joint Stock Companyのお二人からお話を伺った。
日本に進出して最初の数年は、創業メンバー全員エンジニアなので営業やマーケティングの仕方もわからず、苦労しましたが、納期1か月と言われた仕事を1週間足らずで納品するなどしてコツコツと実績を重ね、2018年頃からはソニーさんやミニストップさんといった大手企業様にもお取引をいただけるようになりました。創業から10年が経ち、現在では450名以上のエンジニアを抱えています。
教育機関との連携構築による高度人材の採用、社内における日本語・ビジネスマナーの教育、情報セキュリティの徹底、ローコード・ノーコード開発など時代に適した専門技術のアップデート、OJT、メンター制度、日本への長期出張制度や独自の能力開発プログラムを展開することで、人材育成と技術力の確保に努めてきました。2019年にはAI研究開発を専門とする子会社を作り、AIやブロックチェーンなどといった新しい技術力を強化し、市場のニーズに素早く対応できる体制を整えています。
遠隔ではなく現場にて対面でコミュニケーションを取るのが一番だと感じています。開発期間中、常に窓口となり問題があればすぐ対応するブリッジSEは、 文字通りベトナムの開発チームとお客さまの架け橋となっています。またブリッジSEに限らず社員の4分の1程度が高い日本語力と日本での就労経験を持っていて、日本の考え方や仕事の進め方にもある程度の理解があります。品質、情報セキュリティ、スピード感、価格といった弊社の強みを、日本の多くの企業様に評価していただいています。
これらの問題への解決策としてまずひとつ、製造業であれば生産管理、建設業であれば施工管理システムや施工日報のアプリというように、各業種に特化したシステムをパッケージ化しています。日本の大手企業様向けに業種特化型のシステムをオフショア開発した実績と経験を活かし、在ベトナムの各業種の日系企業様の要件にフィットするパッケージシステムをカスタマイズしてご提供する準備を現在進めています。
もうひとつの対策は、各企業に最適のシステムを構築する、スクラッチ開発です。スクラッチ開発というとすごく高額なのではというイメージをお持ちの方も多いですが、弊社は対日系専門のローカル企業ですので、比較的安価で日系企業同等の精度の高いシステムを開発することができます。ノウハウと既成のコードを活用しながらお客様に合ったシステムを開発するので、パッケージシステムをカスタマイズするより安くなるケースもあります。また日本人でないと伝え難い細やかな部分を汲み取って正確にベトナム人のエンジニアに伝えられるよう、要件定義や基本設計といった上流工程には私も立ち会わせていただいています。
基本情報
会社名 | Kaopiz Software Joint Stock Company |
住所 | 4F, CT1 – C14 Bac Ha Bldg., To Huu St., Nam Tu Liem Dist., Ha Noi |
電話番号 | 024-6652-2105 / 086-895-1898(日本人担当:木村) |
メールアドレス | contact@kaopiz.com(日本人担当:木村) |
Webサイト | s.kaopiz.com |
Phung Chi Huong氏
Kaopiz Software JSC.取締役副社長 CMO。日越両政府の協力のもとに指導した HEDSPIプログラム(※注)の1期生 。日本のIT人材不足の深刻化を目の当たりにし、NECソフト社での勤務を経て、日越両国への貢献を目指して2014年に起業。
木村 拓磨氏
Kaopiz Software JSC. Sales Manager, Business Development Unit Leader。在越歴4年、営業歴8年。IT営業・ITコンサルタントとしてセールスだけでなく開発の上流工程にも深く関わってきた経歴を持つ。
HEDSPIプログラム:「Higher Education Development Support Project on ICT」。日本市場で活躍できる高度な日本語力とIT知識を備えた人材を育成することを目的に、2006年に外務省、JICA、ハノイ工科大学が共同で始めた教育プロジェクト