IT支出は世界的に安定
多くの企業はデジタル変革の初期段階を完了し、ビジネスの促進・需要の増加・顧客体験の向上などに焦点を当てたデジタル変革の第二段階に進んでいます。米国のITアドバイザリー企業、ガートナー社は、2024年のグローバルソフトウェア支出は13.1%成長するとの予測を発表しています。同社はICT・電子・通信産業の総収益は、2024年には1,750億米ドル、2025年には1,850億米ドルに増加し、情報通信技術の輸出は2024年に1,480億米ドル、2025年には1,600億米ドルに達すると予測しています。
ベトナムのITサービスおよびソフトウェアは、新しい技術に迅速に適応できる若い労働力、比較的安価なベトナムのソフトウェア開発者の給与といった利点により強い競争力を保っています。ベトナムは半導体の分野でも投資環境としての魅力を保ち、米国からの大規模な資金流入が期待されています。2029年には約1,400億USDに達すると予測されている世界の半導体市場の重要な生産拠点のひとつになる可能性があります。
DXの推進、5Gの展開が業界の成長を促進
国内では「2030年までを見据えた2021~2025年のデジタル・ガバメントに向けた電子政府の発展戦略」が承認され、デジタル経済がGDPの2025年までに20%、2030年までに30%を占めることを目指しています。DXが特に進んでいる産業としては、サービスおよび小売業、インフラ、行政サービスがあげられます。
専門家は2024年から2025年にかけて、ベトナムで5Gの本格的な展開が始まると期待しています。ベトナム情報通信省 情報通信国家戦略機構(NIICS)は、5Gは世界経済に大きな影響を与え、2035年までに約1万3,100億米ドルと新しい雇用が創出されると予測しています。新しいサービスやアプリケーションの可能性が拡大し、5GのベトナムのGDP成長への寄与率も2025年には7.34%に達すると見通しています。
業界内ではFPTが高い成長率を維持している一方、他企業では収益や純利益に差異が見られています。業界のリスクとしては、世界的な経済がICT製品の輸出に影響を与える可能性、インドや中国など他国との競争、人材不足のリスクが挙げられています。
引用元: finashark.vn