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迅速かつ柔軟な対応で不確かな時代を乗り超えてきた製紙業界にも追い風か

より環境に優しい製品の開発と生産にシフトし、変化する社会と消費者のニーズに柔軟に対応してきた製紙業界。eコマースの劇的な発展により急速に需要が高まった包装紙を中核に、今後も順調に発展を続けていくようです。

国内では近年の電子商取引の成長が、包装紙材のニーズを急速に促進させました。また環境保護の観点においても他素材と比較しての優位性が見直され、紙製品の需要が世界中で高まっています。一方、紙・板紙生産量世界1位を誇る中国国内では包装需要が低迷し続け、中国は現在、段原紙減産を行っています。この現状は、ベトナムの包装紙業界に多くの機会をもたらしています。

コスト削減へのプレッシャー

2023年8月のベトナム評価レポート社による調査によれば、包装業界の企業のうち25.7%が前年比で収益が減少したと報告しています。昨年は包装紙材の輸出入も著しく減少し、2023年上半期の総取引額は前年比63.1%に相当する10.7億ドルに留まりました。現状、包装紙材の生産能力は国内需要を上回っており、生産工場の稼働率は約60%程度に収まっています。包装紙材の需要は今後数年で増加する可能性があると見込まれるものの、競争相手との優位性確保を狙ったコスト削減への圧力が弱まる気配はまだないようです。

厳しい市場における潜在的な輸出拡大の可能性

16に及ぶ二国間・地域間の自由貿易協定(FTA)に署名し、国際貿易を積極的に促進してきたベトナム。包装業界もFTAによって創出される機会を活用して市場を拡大しています。総輸出額に対し、1000万ドル以上の取引があるFTA相手国27か国が占める割合は、96.4%に上ります。原材料の輸入関税の削減、物流コストの低減など、サプライチェーンに関連する問題が徐々に軽減されたことで、ベトナムの国際包装市場での地位はより一層高まっています。これら外部要因と、生産能力と運用上のリスク管理の向上といった内部要因は、ベトナムの包装産業の競争力を維持する上で重要な役割を果たしています。企業には外国市場に適した製品を柔軟に供給し、生産を安定させ、FTAの利点を生かして包装製品をさまざまな厳しい市場に導入していくことが求められます。

環境保護法に基づく持続可能な発展

厳しい経済状況に適応するために包装企業は、短期的には市場拡大や原材料サプライヤーの多様化などの解決策を優先し、長期的には金融リスク管理や価格・品質の変動を強化するなど、重要な対策の実施に焦点を当ててきました。2020年環境保護法の規定に従い、今年1月からは拡大生産者責任(EPR)制度の運用も始まり、物流インフラの開発における政府の支援、環境に優しい材料の使用が不可欠になります。国内市場および輸出市場において、今後も引き続き紙製品への移行の傾向、包装紙材の需要は高まりそうです。

引用元: paper-vietnam.com / vietnamreport.net.vn 2023年10月5日

 

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