国内企業の技術成長x輸入市場の拡大
ベトナム商工省の統計によれば、ベトナムの機械関連業界の企業数は約3万社に上ります。これはベトナムの工業企業全体の約30%、製造業の総労働力の約16%に相当します。これらの企業は、設計、鋼構造物製造、国内生産比率の向上において、より大きな役割を果たす企業へと成長してきました。以前は完全に輸入に依存していた部材も、段階的に国内生産に置き換えられています。2022年、機械装置の輸入は前年比で約2%減少しました。この数字は、国内の機械産業の生産能力向上と開発への投資が実を結び、外国からの機械輸入への依存を減少させたことを表しています。かつては輸入部材に頼っていたThaco、Vinfast、Thành Côngなどは、現在では国内生産比率85〜95%を誇り、国内外の需要に対応する大企業に成長しています。
ベトナムの主要企業も機械や設備を世界に輸出してはいるものの、機械産業の輸出市場は未だ主に外国直接投資(FDI)企業の力に依存しています。ベトナム税関総局の統計によれば、ベトナムの機械装置の総輸出額が2022年には458億米ドル(2010年の輸出額の15倍近くに相当)に達し、過去10年間で最も高い水準を記録しました。
世界水準へのアプローチの強化
「2025 年までのベトナム機械産業発展戦略及び 2035 年までのビジョン」には、先進的なテクノロジーの導入、品質の国際基準の達成、グローバル・バリュー・チェーン(GVC)への参加、省エネルギー、国際競争力の強化などが含まれています。ベトナム標準計量品質総局のハ・ミン・ヒエップ副局長は「他国に先駆けて先進的な技術力を得るには、コンピュータ数値制御(CNC)などを包括的に生産ラインに導入し、自動化を推進する必要がある」と強調しました。
ビジネスモデルの変革、輸入依存の削減、国内での部材の調達、および輸出比率の向上を実現するためには、他国からの学びも重要です。台湾貿易センター(TAITRA)のKare Yu代表は「多くの分野においてベトナムは台湾にとって重要なパートナーであり、多くの成長潜在力を秘めている国であると認識しています。台湾は機械製造における豊富な経験と技術をベトナムと共有し、両国にとって有益な発展を促進したい」と述べています。
ベトナムの機械産業には大きな成長の機会があり、2030年には3000億米ドルの規模に達すると予測されています。
引用元: vcci.com.vn 2023年7月6日