ベトナムでも山登りを楽しみたい!
そんな思いを持った山男&山ガールも少なくないのでは…!? 今回はベトナム北部ライチョウ省(Lai Châu)に悠然とそびえ立つホアンリエンソン山脈(Hoàng Liên Sơn)の一角を占める「Ta Lien山(Tả Liên Sơn)」に登ってみた。
Contents
ハノイからTa Lien山までの道のり
Schedule Day 1
金曜日 21:30 | ハノイ市My Đìnhバスターミナルを出発 |
土曜日 朝5:00 | ライチョウ省のバスターミナルに到着。山岳ガイドさんと合流 |
7:30 | 登山口に到着 登頂開始 |
11:00 | 川辺でランチタイム 標高2,100m |
13:00 | 山小屋に到着 標高2,600m |
15:30 | 「胡朝の城塞」に到着。周囲を散策。 |
17:00 | 夕食 |
19:00 | 就寝 |
持ち物
・着替え・水着・トレッキングシューズ・サンダル・ハンドタオル・小さめのバックパック・長い靴下・防寒具・防蚊剤・日焼け止めやサングラス・帽子・カメラ など
冬の朝夜には気温が1桁になるので(11月時点で8℃付近まで下がりました)、防寒具は必須。
日本に比べて、登山道があまり整備されていないので、トレッキングシューズや帽子は忘れることのないように。
また山小屋に用意されている布団は清潔であるとはいえないので、気になる方は寝袋も持参しよう。



目的地のライチョウ省(Lai Châu)は、ハノイの北西約400キロの中国国境沿いに位置する。
ホアンリエンソン山脈は、ライチョウ省・イエンバイ省・ラオカイ省の3省にまたがり、サパ観光で有名なベトナム最高峰、ファンシパーン山(Phan Xi Păng:3,143 m)も同山脈に属する。
今回の登頂のTaLien山(Tả Liên )は、ベトナムで6番目の高さ(2,996m)を誇り、春はシャクナゲ、秋は紅葉。そして冬の時期は雲海の出現率が高く、それ目的の登山者も多い。
頂上からは、四方の雄大な山々と棚田に囲まれた美しいライチャウの街を一望できる。




絶品!山ご飯
自ら、狩猟(小鳥)や採取(タケノコや芋)をした食材で作る山ごはんは絶品!
ここで少し、ベトナムで食べる山ご飯をご紹介いたします。
タケノコと鶏モツ炒め
現地調達の若いタケノコと鶏の炒め物。鶏は生きたまま山小屋まで運んできたもの。

捌いてすぐに調理される。新鮮な鶏肉もさることながら、タケノコの甘さにびっくり! 鮮度抜群食材のコンビネーションはミシュラン級の一皿!

玉子炒飯&豚肉の香草炒め
塩コショウと玉子でシンプルに味付けされた炒飯の上に、香草たっぷりのタレに付け込んだ豚肉を炒めて豪快にトッピングした一皿。

見映えはイマイチだけど、これがうまい! 登山メシといえば、レトルトやインスタント、缶詰を連想するが、とんでもない。思わぬハイクオリティーの山メシに感動!

焚火で炊いた白米
焚火に鍋をかけて炊いたごはんの美味しさに驚いた。おこげも最高! ベトナム米だけど、水(湧き水)と炊き方でこうもごはんの旨さが違うとは……。本当に旨い。おこげは香ばしい煎餅のよう。


鶏の丸焼き

鶏肉に刻んだにんにく・しょうが・たまねぎを詰め込み、下ごしらえは完了。焚火の弱火でじっくりと焼けば、美味しくないはずがない。
りんご
ライチョウ省産のリンゴ。小ぶりで見た目も悪いが、これがびっくりするほど甘い! どうやら生産量が少なくハノイには出回らないシロモノらしい。これは知る人ぞ知る「幻のリンゴ」発見かも!?

ガイドさんへ、特別インタビュー!
次に、今回登山ガイドをしていただいたザンさんへ、ベトナムの登山に関して、いくつか質問をしてみたいと思います。



ベトナムで山登りが趣味として認知され始めたのは2015年頃と思います。その頃から急に山を案内してほしいという連絡が来るようになり、山岳ガイドをし始めたのがきっかけです。


日本人の木の研究者を案内したこともありますよ。


稀に女性の方で、自力で下山できなくなる方はいるので、その時はおぶって帰ります(笑)


オススメの時期はしゃくなげの花が咲き誇る4月ですね!

Schedule Day 2

日曜日 朝 5:00 | 起床 |
5:30 | 朝食 |
6:30 | 山頂へ出発 |
9:00 | 山頂に到着 標高3,000m |
11:30 | 昼食 |
12:30 | 下山を開始 |
16:30 | タクシーで温泉へ |
17:30 | 温泉に到着 旅の疲れを癒す |
19:00 | 夕食 |
20:00 | ライチョウのバス停から、ハノイ市My Đìnhバスターミナルへ |
夜中 3:30 | ハノイ市My Đìnhバスターミナルに到着 |






旅の総括

数えきれない絶景はもちろん、狩猟(小鳥)や採取(タケノコや芋)をしながらの登山はとても新鮮で日本ではなかなか味わうことのできない体験だと思います(狩猟・採取したものはすべて食材)。
今回は、金曜の夜ハノイ発、月曜の朝着のハードスケジュールでした。ぜひ、体力に自信のある方は訪れてみては、いかがでしょうか。
私は次回違う山にもチャレンジしてみようと思います。
〆の温泉 Vàng Bó hot spring
ライチョウ省には秘湯が多い。そんな噂を聞きつけ、登山後の疲れを癒すために向かったのが「Vàng Bó hot spring」。
日本の温泉地でも見かけそうな雰囲気だけど、温度は約36℃で日本人からするとやや低め。とはいえ、前夜、風呂なしの山小屋で泊まった私たちにとっては天国。

右の浴槽が入浴用、左の浴槽が洗体用でボディソープやシャンプーも自由に使用可能。レンタルタオルは1万VND。もちろん水着での入浴となる。また現在、この施設の隣に大きな温泉施設を建設予定(1月頃完成予定)とのことで、完成したあかつきには是非再訪したい。Ta Lien山からはタクシーで45分(片道30万VND程度)。
ハノイのアウトドアグッズ店紹介

みなさんもぜひ1回かぎりの人生で、ベトナムの登山を楽しんでみてはいかがでしょうか。
ハノイ市内でもアウトドアギアを扱うお店はまだまだ珍しい。日本人街からも近い同店では寝袋やテント、アウトドアウェアーなどを取り扱っている。日本に比べて、格安なのも嬉しい。

店名 | Fanfan Outdoor Equipment Store |
住所 | 73B Mai Hac De, Bui Thị Xuan, Hai Ba Trung, Ha Noi |
電話番号 | 024-6662-7744(英語可) |
営業時間 | 9:00~21:00 |
体力消耗度★★★★★
美味しい度★★★★
行きやすさ★