【旅ログ】大陸ロマン!ベトナム&中国の陸路で国境超え

ベトナム側の国境施設は超巨大。左側の観光バスと見比べるとその大きさが良くわかる。星のマークを模したような斬新なデザイン

旅好き営業マン『カマタ』が独断で選んだベトナム北部のオススメスポットをご紹介するコーナー。大人の社会科見学や意外な穴場の観光地、また体力的にもキツい過酷な旅など……。ハノイから簡単に行けて意外に知られていない魅力的な場所をレポートします!

大陸ロマン!徒歩で中越国境を越える!

中国、ラオス、カンボジアと国境を接するベトナム。今回は、徒歩で国境を越えることができるベトナム・ランソン→中国・ピンシャンルートにチャレンジしてみました。

今回の旅の総評
行きやすさ★★★☆☆
冒険度★★★★☆
社会科見学度★★★★★
リゾート感☆☆☆☆☆
再訪したい度★★★☆☆

いざ、国境へ!

ハノイから長距離バスで中国国境の街「ランソン」を目指しました。高速道路と整備された国道を走り、約3時間でランソンの国境近くのバスターミナルに到着。ここからさらに、電動カートに乗り換え、5分で出入国審査が行われる国境施設に到着します。入国審査には、10人程度ば並んでいました。飛行機が到着して、ドッと乗客が下りてくる訳ではないので、だいぶ空いている感じです。

ベトナム側の国境施設と中国側の国境施設は、徒歩で7、8分くらい離れていて、その間は大きな広場のような緩衝地帯となっています。広場というとのどかなイメージを持たれるかも知れませんが、ここは両国から監視されているので、不審な動きは禁物です。

ベトナム側の国境施設は超巨大。左側の観光バスと見比べるとその大きさが良くわかる。星のマークを模したような斬新なデザイン

中国側にある古い建物「友誼関(ゆうぎかん)」をくぐると中越戦争に関する展示物や中越友好の看板が展示されています。事前に歴史的な背景を勉強しておくとなかなか見応えがあります。ベトナム側に何も展示物がなかったことと比較すると、中国が行き交う人々にメッセージを伝えたいという意思を感じました。なお、旅行目的の短期滞在であれば、日本人はビザが不要です。

中国側にある「友誼関(ゆうぎかん)」は、関所として漢時代に建てられたとても古い建物であり、一見の価値がある
1914年に建てられたフランスコロニアル調の洋館。当時は、この場所を中国でもベトナムでなく、フランスが統治していたことが分かる
豆知識!
《ランソン/ピンシャン中越国境》
ランソン市は、ハノイの北東約150kmに位置し、中国と国境を接する街。国境を越えると、中国南寧および広州へと通じる交通の要所である。1979年、中越戦争が勃発し、中国人民解放軍20万人の大軍がこの国境を通じてベトナムに侵攻。ランソン市を一時占領するが、その後撤退し、国境は封鎖となる。その後国境交流が再開したのは1992年のことである。
長距離バスに乗る

ベトナムではバイクとともに長距離バスが市民の足として使われています。旅ログでは、ハノイ近郊のおススメスポットを紹介していますが、地方の街に行くには、長距離バスが非常に便利です。

長距離バスは、公営バスと民間のバス会社が運航する2種類があります。値段は、バスの形態によって変わります。自由席でリクライニングしないシートの場合はかなり安い値段ですが、民間バスでは、豪華で便利なバスもあります。今回は、民間バスの「VIP」車両を利用しました。

車種はフォード製の10人乗りの小型のバスで、一人ひとりセパレートした座席はリクライニングシートとなっておりとても快適。各席には電源ソケット、車内Wi-Fiもついているので車内でもスマホで旅の情報チェックもできます。ハノイからランソンまでは約3時間。距離にして約150km、料金は180,000ドンでした。事前にバス会社にバスが停車できる自宅近くの住所を伝えておくことで、その場所にピックアップしに来てくれます。

国境の街を散策

中国側の国境まわりには、飲食店やホテルが立ち並び、タクシー乗り場などもあって人でにぎわっています。看板文字は漢字に様変わりし、車のナンバープレートも中国式となります。10分前まではベトナムスタイルに囲まれていたのに、突然目の前の景色がガラッと変わり、しばらく気持ちの切り替えができませんでした。

街のメインスストリート、道の左右に飲食店が立ち並んでいる。街には高い建物がなく、ゆったりとした街並み

ピンシャン市内は、建物が大きく、道も広々としています。また、道ゆく人を見渡せば若者や子供が少なく、ベトナムよりも平均年齢が高いように感じました。街中は、電動バイクが多いせいか排気音やクラクションが少なく、意外にも落ち着いた雰囲気です。

ベトナムでは見かけないバイクのレインカウルを見かけた。ベトナムでも需要がありそうだけれど、法律的な問題があるのだろうか
「国境飯」を食べてみました。牛肉と野菜を塩コショウで炒めたスープに、ブンのような太目の米粉麺が入っている。見た目はベトナムのフォーと似てはいるものの、味が濃いめで「やはり中華!」。7元(約115円)。中国にいることをあらためて実感させられる。

その後、街中を歩きまわって、やっとホテルを見つけました。ところがどこのホテルも英語が通じず、意思疎通に四苦八苦・・・。

「SAIGON HOTEL」という名前が気に入り、ここに宿泊することで即決!

古いホテルでしたが、改装していた部屋はとてもきれい。3階のツインルームに泊まり、200元(約3200円)。通りに面した部屋は、大きな窓がありとても明るい。バスタブはないですが、お湯の出は十分でシャワーを気持ちよく浴びることができました。

<続編>中国国境の『美食街』で中華を食す!

PAGE TOP