太陽表面の爆発現象「太陽フレア」が連続発生している影響で、今月に入り世界各地でオーロラが観測されているが、ホーチミン市では5月12日の午後3時30分から午後4時20分頃にかけて、上空に美しい虹色の雲が観測された。雲は1時間程度ホーチミン市の人々を楽しませ、日が沈むにつれて消えていった。
その様子はホーチミン市中心部のベンタイン市場からもはっきりと確認できた。地表近くから上に向かってむくむくと発達した大きな積乱雲のてっぺんに、円を描くように赤、青、黄、ピンク、紫などが混ざり合った明るい虹色の雲が丸く広がった。虹色はとても鮮やかで迫力があり、誰もが目が奪われた。多くの人がこの雲を撮影し、直ちにSNS上で共有した。SNS上は「今、ホーチミン市の空に美しい虹色の雲が現れている」「今年の母の日はとても特別になった」「今日程に美しい午後の空は見たことがない」などのコメントが添えられた虹色の雲の画像で溢れた。
南部地域水文気象観測所の気象予測部門は「虹色の雲が発生するのは確かに珍しい現象ではあるが、極めて稀なものではなく、今後の気象状況の異変の兆候ではない」と発表。これは雲に含まれる氷の結晶や水の粒子に太陽の光が乱反射して虹色に見える光学現象のひとつで、発生のメカニズムは虹に類似している。太陽の近くの薄い雲などが虹色に見える「彩雲」は、日本ではむしろ古来より吉兆を告げる縁起の良い雲とされてきた。尚、同現象と太陽フレア、オーロラは無関係であるとのこと。
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