ロンおじさんの塩コーヒーが現代のベトナムの若者を魅了する理由

緑色の帽子を被った細身の「ロンおじさん」といえば、流行に敏感なサイゴンの人たちはすぐに塩コーヒーを思い浮かべるであろう。家族を養うために美容師やレンガ職人など、あらゆる仕事をしてきた「ロンおじさん」こと、ズオン・タイン・ロンさんは、高齢になっても経済的に自立していたいとホーチミン市タンビン区、コンホア通りでコーヒー販売を始めた。

2023年2月末に塩コーヒーを含む6種のコーヒーの販売を開始し、立ち上げからわずか2か月にして、市内10か所以上に販売拠点を持ち、1日あたりなんと3000杯のコーヒーを販売する人気店へと急成長した。各支店とも2~6名のスタッフがシフト制で勤務する小売店だが、グエンフエ通りにある支店は30名のスタッフが勤務する活気ある店舗となっている。メニューのすべての飲み物は1杯1万5000VND。土地代が高いグエンフエ通りの支店に限り1杯2万VNDで販売している。店舗販売とランニングコストの安い移動販売を組み合わせたロンおじさんのビジネスモデルとその成功には多くの人が注目している。

大成功の理由は、塩コーヒー人気の波に乗ったからでも、他のどこの店よりも美味しいからでもない。若者たちに支持されているのは、コーヒーそのものではなく、彼のキャリアストーリー、誰にでも親切で陽気に接する態度、素朴で勤勉な人柄である。ロンおじさんは売上の一部を、恵まれない子供たちへの贈り物、教育支援、就労支援、ホームレスへの炊き出しなどに役立てている。

Bao
こんにちは、バオです。フフリット大学日本語学科を卒業してVetterに入社。現在、日本語検定のN1取得に向けて猛勉強中。常にポジティブで、周囲の人を楽しませたいという性格。趣味は料理や映画鑑賞、そしてヨガ。週末は、料理をしたりカフェにいったり市内をサイクリングしたりして過ごす。日本人のベトナム愛がもっと高まるために、現地でホットなニュースや流行、有益なトピックを毎日探してます。もっとベトナムに興味を持ってもらえるようにネタ探しがんばってます!
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