駐在員の方はもちろん、現地採用の方も日本の銀行口座はそのまま保持している人がほとんどでしょう。マイナンバー導入後、状況は変わってきつつありますが、何らかの方法で日本の口座は維持しておくのが便利です。
◯非居住者は銀行口座が持てない
非居住者は原則として、日本の銀行口座・証券口座を持つことができません。口座を持っている銀行に、海外に転出することを届けると、現状の銀行口座を閉鎖し、非居住者用口座を開設するように案内されます。ただし、非居住者用口座はサービス内容が制限されることもあり、日本に住んでいるときに使っていた口座を、そのまま維持している人が主流です。「マイナンバー」のページもご覧ください。
◯日本の銀行口座からお金を引き出す
国際キャッシュカードやクレジットカードを持っていれば、ベトナムのATMから、日本の銀行口座のお金を引き出すことができます。ATMから出てくるのはベトナムドン=VNDで、それに相当する日本円が、日本の口座から引き出されます。1回の引き出し限度額や手数料は銀行によって異なりますが、よくあるのは、限度額が200万VND、手数料が4万VND程度という設定です。限度額については引き上げが検討されています。
クレジットカードにも国境がある
ベトナムでも銀行口座を開設し、クレジットカードを持つことはできる。しかし、ベトナムで発行されたカードは、日本での決済(特にオンライン)に使えないことがあるので要注意だ。空港のラウンジでも、ベトナム発行のカードでは、利用を断られることがある。日本で発行されたクレジットカードは、大切に維持したい。
◯海外赴任者向けインターネットバンキング
対象となるのは、駐在員のみとなりますが、海外赴任中も日本の口座を継続し、インターネットバンキングができるサービスがあります。具体例としては、「三菱東京UFJ銀行」の「グローバルダイレクト」や、「三井住友銀行」の「SMBCダイレクトグローバル・サービス」などがあります。いずれも出国日の3週間前までに申し込みをします。
◯海外専用プリペイドカード
出張ベースで、日本とベトナムを行き来する人は、海外専用プリペイドカードを作るという選択肢もあります。事前に決済用の口座を開設して入金すれば、その範囲内でベトナムのATMからお金が引き出せるというものです。会社によって「キャッシュパスポート」「ネオマネー」「トラベルプリペイド」など、名称は異なりますが、利用方法は同じです。
「トランスファーワイズ」で海外送金をする
「トランスファーワイズ」は504通貨/59 ヵ国で利用可能な新興の海外送金サービス。0.55〜2.35%と格安の手数料で海外送金ができるのが魅力。2018年3月現在は、日本からベトナムへの送金が可能だが、ベトナムから他国への送金はできない。利用には銀行口座の指定や、本人確認を伴うアカウント開設が必要。登録は全てWeb上で完結できる。
10万円を日本の口座から送金すると、手数料は1,470円で、ベトナム側には21,066,266VNDが振り込まれる。※2018年3月時点
Web:https://transferwise.com/
10万円を日本の口座から送金すると、手数料は1,470円で、ベトナム側には21,066,266VNDが振り込まれる。※2018年3月時点
Web:https://transferwise.com/