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【みんなのヘルスケアQ&A】フレンチホスピタル|飲酒量が多く、朝起きたら突然足が腫れていました。痛風の可能性があるのですが、海外で発作が起きた場合の初期対処法と、病院へ行く判断基準を教えてください。

ハノイ在住50代男性
海外でインフルエンザにかかった時、病院ではどのような治療を行い、どのような薬が処方されますか?
久保峻 医師
尿酸が体内で増え、結晶となって関節に沈着することで生じるのが痛風です。特に飲酒量が多かった翌朝に、足の親指の付け根が急に腫れて激痛が出るのは典型的な痛風発作です。ただし、痛風は必ずしも足の親指だけに起こるものではなく、足首・膝・かかと・手首・肘など、関節であればどこでも発症します。また、飲酒をしていない翌日でももちろん発症します。ただ一方で「少し痛い程度」である場合は、痛風である可能性は高くありません。多くは、触っただけで飛び上がるような痛みがあり、関節が急に腫れて熱を持つ場合に痛風を強く疑います。
ベトナムでは、気候や食生活の変化、飲酒量の増加で痛風発作が起こる日本人駐在員が少なくありません。痛風の家族歴がある方、太っている方、ビール摂取量が多い方や、日頃の運動量が減っている方は発症しやすく、注意が必要です。
初期対処としては、患部を冷やし、足を動かさず安静にしてください。水分をしっかり取り、アルコールは完全に控えましょう。一般的な痛み止め(パラセタモール・カロナール・ロキソニンなど)は使用できますが、胃が弱い方はロキソニンに注意が必要です。コルヒチンという痛風発作に特化した薬もありますが、自己判断での使用は避け、医師の指示を受けてください。無理に歩くと悪化するため、痛みが強いときは移動も最小限にしましょう。
受診の目安は、①痛みで歩くのがつらい、②腫れ・赤みが急速に広がる、③発熱を伴う、④腎臓病・高血圧などの持病がある、⑤初めての発作で痛風か判断が難しい、などです。
実は「痛風だと思って受診したら重篤な感染症だった!」というケースもベトナムでは時々拝見します。尿酸の長期管理が必要になる場合が多く、少しでも悩んだ場合は遠慮なく医療機関に受診しましょう。

こちらの専門家に解説していただきました

フレンチホスピタル:久保峻 医師
久保峻 医師

名前:久保峻
専門:総合内科専門医、腎臓専門医、透析専門医・日本旅行学会認定医

【経歴】
東邦大学医学部卒。同大付属病院の腎臓内科に長年所属し、内科・腎臓の専門科として従事。2021年に来越し、ハノイ市内の日系クリニック勤務を経て2023年5月から現職。日本内科学会総合内科専門医・日本腎臓学会専門医。

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フレンチホスピタル

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