コーヒー大国ベトナムではドリップコーヒーも
コーヒー大国ベトナムにはたくさんのインスタント商品があります。また少数派ではありますが、ドリップタイプのコーヒーもスーパーの棚に並んでいます。どちらもお土産に重宝しますね。しかしドリップタイプ は素材的に個性的なものも多いので、今回はあれこれ飲み比べてみることに。 甘さを調整してるみたい人に はこちらの方が向いているかもしれませんね!
Drip Coffee Sang【REXSUN】
比較商品中、 最もお手軽に買えるドリップコーヒー。香りは深煎りを思わせる香ばしさがあり、その香りを引き継ぐような苦さが特徴。飲み終わった後の余韻にも苦味がかなり長く感じられるので、飲み始めから後口まで、しっかりとした輪郭の味わいを好む方向き。もしくは甘みを足すか、ミルクなどでバランスを取って飲むのに向いていそう。
■苦味 ★★★★
■バランス ★
■原料 Arabica: 50% Robusta: 50%
■苦味 ★★★★
■バランス ★
■原料 Arabica: 50% Robusta: 50%
Luwak Bold 【GOLDEN WEASEL】
比較商品中、最も高い商品。その分内容も、一包ずつ割としっかりとした箱に入っており、 ドリッパー入りのコーヒーも真空パックされています。1つだけ人に渡すときでも、ある程度の体裁が保たれており、お値段なりの価値はあるかと。味もバランスが良く、まろやか。ただし、LUWAKを名乗ってはいるものの、含有量は3%のみなので注意。
■苦味 ★★★
■バランス ★★★★
■原料 Arabica: 77% Robusta: 20% ジャコウネココーヒー3%
■苦味 ★★★
■バランス ★★★★
■原料 Arabica: 77% Robusta: 20% ジャコウネココーヒー3%
Ca Phe Phin Giay HUONG CHON 【Honee Coffee】
ジャコウネココーヒー「風」の香りをつけた豆を複雑にブレンドしている商品。少量だが、ジャコウネコのコーヒーとされるものも含まれる。ブレンド品種が多いだけあって複雑な味わいではあるが、 若干まとまりがない印象も。苦味と酸味がバラバラに感じられる印象なので、ミルクなどで隙間を埋めてあげるとまとまるかも。
■苦味 ★★★
■バランス ★★★
■原料 Arabica ジャコウネコ風味: 55% Robusta ジャコウネコ風味: 23% Typicaジャコウネコ風味: 20% ジャコウネココーヒー: 2%
■苦味 ★★★
■バランス ★★★
■原料 Arabica ジャコウネコ風味: 55% Robusta ジャコウネコ風味: 23% Typicaジャコウネコ風味: 20% ジャコウネココーヒー: 2%
CA PHE CON SOC PURE ARABICA【CON SOC】
ジャコウネコのコーヒーのように、違う動物での生体発酵過程を経た豆で作られているコーヒー。アラビカ種100%で、あまり苦味や深みは強くなく、比較商品中では若干酸味が強めなのが特徴。ただし全体の印象としては柔らかなので、酸味もさほど強すぎることなく飲みやすいと言えば飲みやすい。 同系列商品の中でも最もシンプルな味わい。
■苦味 ★★
■バランス ★★★
■原料 Arabica: 100%
■苦味 ★★
■バランス ★★★
■原料 Arabica: 100%
CA PHE CON SOC PURE BLACK COFFEE【REXSUN】
リスの生体発酵を経たコーヒー豆の商品。ロブスタ種とアラビカ種のブレンドなので、同社比較商品に比べると味わいは重めだが、他社商品と比べるとライトな味わい。ただしロブスタ主特有の太さを感じる苦味がしっかりあって、アラビカ100%の商品よりは酸味も少なめ。苦めと言ってもあくまで比較したら、なので飲み易い部類。
■苦味 ★★★★
■バランス ★
■原料 Arabica: 30% Robusta: 70%
■苦味 ★★★★
■バランス ★
■原料 Arabica: 30% Robusta: 70%
話題作り的に活用するのが吉
今回はお土産物としてのアピールがされているドリップコーヒーということで色々比較しましたが、中でも特にジャコウネコやその他の生体発酵を謳うものに関しては、あくまで極々一部に相当するものが含まれるだけ。本場インドネシアのコピルアックとは、その質が大きく違うものになるので、承知の上で楽しみましょう。
Writer: ちぇりさん｜在住12年目。日本で1,500件、ホーチミン市内で3,000件以上を食べ歩き、現地の食材や調味料にも興味津々。食べるのも作るのも好きなフードアナリスト。
フードアナリストちぇりのホーチミンの美味いもん
掲載号：765号 発行日：2025年11月05日
