美しく歴史的価値のある建築物としてだけでなく、歴史を感じられるハノイの街のシンボルとして、地元の人と観光客に愛されてきたハノイ聖ヨセフ大聖堂。外壁修復工事のために設置されていたベールが外され披露された姿に市民は驚かされた。
外壁修復工事が始まった昨年の4月から現在までの間、大聖堂は数ヶ月ごとに異なる姿を見せてきた。130年以上にわたりその姿を見守り続けてきた地元の人や観光客は、ハノイの街の象徴である建築作品の姿が変わっていくことに大きな不安と悲しみを感じてきた。
カトリック教徒にとって大切な信仰の拠り所であるとともに、ハノイを代表する有名な観光地でもある聖ヨセフ大聖堂とその周辺のエリアは、多くの人々にとって愛着のある場所。建立された当時のままの荘厳で趣あるネオゴシック様式の外観、まだら模様の外壁は、時を重ね苔や雨だれに覆われることで味わいを増してきた。そのため多くの人々は大聖堂の新しい姿に、重ねた時の重みが感じられない、現代的な外観へと変貌を遂げてしまった、と失望している。
一方で、大聖堂の修復を支持する人々は「時代を感じさせる建築物の趣が失われるのは残念だが、個人の想いや土産品の写真の心配以上に、重要な目的がある。教会外部のモルタルや教会内部のレンガ層の劣化は深刻で、建築構造に危険をもたらしている。大聖堂に通うカトリック教徒、地元民、観光客の安全の確保、また建物の寿命を延ばすためにも修復は不可欠である」と修復の必要性を主張している。
編集ライターB?o
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