ベトナムの賃貸不動産住居タイプ

居住者の人数や住む側のニーズなどにマッチした様々なタイプの住居が存在します。各種の資料や業者の意見を聞きながら適切な物件を探してみたいものです。

住居の種類と家賃相場

サービスアパートメント

サービスアパートメントは、室内に家具や家電が付き、定期的な室内清掃(ハウスキーピング)、クリーニングなどのサービスが受けられるものです。ホテルの一部に「レジデンツ」という格好で設けられているケースもあれば、当初から全館をサービスアパートメントにする目的に建設された建物もあります。また、比較的規模が大きいコンドミニアム(分譲マンション、詳細は後述)の一部フロア、あるいはユニットをサービスアパートメントとして貸している例も見られます。
多くの場合、物件を運営している法人が貸主で、公共料金(電気、水道、ネット接続費用)や運営管理料込みで賃料が設定されています。

ロビーなどにコンシェルジュと呼ばれるサービス担当者が常駐していることから、いわばホテルのような施設に長期滞在するようなものと言えるでしょう。法人開設から間もない期間に、単身で住む場合に便利な施設でもあります。

なお、中規模から大規模のものになると、室内には通常、キッチンと洗濯機も備え付けられており、料理や洗濯を自身で行うこともできます。また、朝食サービスが受けられるオプションを付与している物件もあります。付帯施設として、フィットネスジム、プールなどが設けられている物件が多いのも特徴です。

「ホテルのスイートルーム」ほどの規模を持つユニット、ハウスキーピングなどのサービスが受けられ、フィットネスジムやプールといった付帯施設があるといった好条件があるため、当然ながら賃料もそれなりの価格水準となります。出張利用、駐在期間が未定、初めての海外駐在、法人契約が必須などのケースで選択される傾向が強いです。

日本人駐在員が多く居住している中心街のサービスアパートメントでは、ユニットの大きさにもよりますが2,000~4,000米ドルが目安となります。

5つ星ホテルに併設されている「レジデンス」では、月賃料が6,000ドルを超える物件がある一方、立地が良くない物件では1,000ドル台で住めるところもあるようです。

②コンドミニアム

コンドミニアムは、ベトナムを含む東南アジア諸国で分譲用に作られた高層マンション物件のことをさします。ホーチミン市やハノイに近年増えている「タワーマンション」形態の物件がこれに含まれます。1年を超える長期契約が求められる、公共料金の支払いは賃料とは別に精算が必要(含められる場合もあり)といった条件があります。たいていのコンドミニアム物件には家電、家具が付いており、入居後すぐに生活が始められるという利点があります(逆に、日本のように入居時に家電や家具を買い揃えねばならないという物件はほとんどありません)。多くの物件で付帯施設として、フィットネスジム、プールなどが設けられています。

ベトナム人や現地の法人が投資目的で賃貸物件として購入、これを外国人など第三者に貸しているケースが多く見られます。同じ建物内にありながら、それぞれのユニットのオーナーが異なるため、オーナーの好みで備え付けの家具やキッチンのレイアウトが違う、場合によっては間取りまで違うこともあり得ます。

家賃の支払い先は通常、オーナー個人となりますが、法人が保有する物件なら会社の口座を指定されることがあります。建物の運営管理のうち、公共部分はコンドミニアムを建設した法人が請け負いますが、部屋の細かいメンテナンスはオーナーとの交渉になります。

室内で不具合が起きた場合に、オーナーによっては対応がおざなりになることもまま見られます。契約時にできるだけ細かく詰めておくと良いでしょう。

コンドミニアムは、前述のサービスアパートメントから「各種のサービス」を差し引いたもの、とも言える施設ですから、その分割安となります。ただ、多くの物件で、ロビーにセキュリティ(保安)スタッフが常駐していますから、一定の治安は保たれていると考えて良いでしょう。

価格やユニットの大きさ、立地にもよりますが、1bedroomであれば、700~1,200ドル、2bedroomなら1,000~2,000ドルが一つの目安です。中心地にあるタワーマンションの大型物件といったケースではそれ以上という価格帯の物件もあります。

③アパートメント

アパートメントは、日本でいう賃貸アパートと同じような形態の物件と言って良いでしょう。たいていは数室~十数室の集合住宅で、ベトナム人オーナーが賃貸物件として保有、管理しています。

ユニットの間取りは小規模なタイプが多いのが特徴です。いわゆるステューディオ(Studio)と呼ばれるワンルームのものから、キッチン付きリビング+1ベッドルーム(もしくは、+2ベッドルーム)といったものが標準的です。

バスタブがついているところも多い

アパートメントにはコンドミニアム同様、家電、家具が付いており、入居後すぐに生活が始められます。単身で現地にある法人に就職といったケースでも、日本のように入居時に家電や家具を買い揃えるための支出が必要ないのが魅力と言えます。

付帯設備やサービスは物件によって大きく異なりますが、定期的に掃除や洗濯を手伝ってくれるサービスを付けている場合もあります。サービスの詳細は契約時に確認すると良いでしょう。

アパートメントは、賃貸アパート的な物件のため、その分エコノミーな価格で借りられます。単身者では300ドル台の物件で住んでいる人もいます。一般的には300~700ドルの物件が多いようです。

個人オーナーが持っているケースが多いので、ディスカウントの交渉も可能なのが特徴かもしれません。

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