生活

ごま油【食べ比べ】｜ベトナムの「食」をフードアナリストちぇりが深堀り！｜VIETNAMFoodLover（No.141）

おすすめごま油特集

ごま油、香ばしくて美味しいですよね！しかし日本で買っていたものより香りが弱いものしか見つからない、というご意見をよく聞きます。10年前なら確かにチョイスも少なかったのですが、最近はいろんなメーカーさんのものがあるので、お気に入りのものが見つかるかもしれませんよ！

DAU ME THOM HAO HANG【MEIZAN】


各種粉類、調味料でもポピュラーなMEIZANさんの商品。スーパーなどで見かけることもあり、手に取りやすいのがうれしいですね。アッパーな部分での胡麻の香りはあるものの、あまり骨太な香りではなく、軽やかに香るタイプ。ごま油を楽しむというよりは、仕上げに加えて軽い胡麻の香りと油の質で料理の味に厚みを持たせるのに吉。
■ 香りの強さ　　　★★
■ 液ダレ対策　　　★★
■ 味わいの広がり　★★

DAU ME THOM【nakydaco】


スーパーでよく見かける銘柄で手に入れ易い。以前のプラスチックボトルからボトルにかわり高級感が。また液ダレ対策がしっかりしている注ぎ口も魅力。香りはほどほどしっかりしており、続くうま味の広がりや余韻がほどよい。微かに苦味もあるが、強く気になるほどではなく、ごま油を要するレシピ全般に使いやすい仕上がり。
■ 香りの強さ　　　★★★
■ 液ダレ対策　　　★★★★★
■ 味わいの広がり　★★★

PURE SESAME OIL【BEKSUL ORIGINAL】


韓国産のごま油で色味が濃く、濃厚かに思われるのですが、くどいほどではなく、煎った香ばしさが特徴的な商品。その香ばしさについで、若干の苦味があるがそれも風味の内。ただしあまり深みは感じられず、味の厚みを出すためにというよりは、加熱せず仕上げに使って香ばしい風味をつけることに特化するのが良さそうな一品。
■ 香りの強さ　　　★★★
■ 液ダレ対策　　　★★★★
■ 味わいの広がり　★

DAU ME【Ong Chava】


香りに関してはプロフェッショナルな、各種スパイス類の取りそろえで有名なこちらのメーカー。ごま油に関してはトップノートはあまり強くなく、口中に広げた直後にじんわりと広がり、味覚に染み入るようなうま味が特徴。すなわち、ごま油の香りを 欲するときよりも、味の個性要素の一つとして取り入れ、調味料の一環として使うのが吉。
■ 香りの強さ　　　★
■ 液ダレ対策　　　★★★
■ 味わいの広がり　★★★★

DAU ME DEN【DAT OIL】


オーガニックのナッツやゴマなどを丁寧に育てて作っているベトナム企業の商品。ただしDau Me Den=黒ゴマの表記から濃厚そうなイメージですが、低温焙煎のゴマを絞った商品なのか一般的に期待するごま油の香りはほとんどないので注意。ただしフレッシュ感とコクが同居した質の良い油は料理に使う他の素材のうまさを引き立てるので有用。
■ 香りの強さ　　　★
■ 液ダレ対策　　　★★★★★
■ 味わいの広がり　★★★★

Huile vierge de Sesame Bio【Cauvin】


色は明るめであることから低温焙煎の胡麻使用と思われますが、ナッツのような香りを醸す豊かなオイルで、bioをうたう製品でもあり、良質さがその味からも伺えます。ただし日本人の感覚における「ごま油」を期待すると風味その他がかなり違うので注意。とはいえ、柔らかな香りを含みサラリとした食感は用途が広く、健康オイルとして活用したい品。
■ 香りの強さ　　　★★
■ 液ダレ対策　　　★★★★
■ 味わいの広がり　★★★
ごま油の種類
ベトナムで手に入るごま油は香りが少ない、と言われがちですが、ごま油には種類があり、「褐色の焙煎ゴマを使ったもの」「低温焙煎の透明度が高い穏やかな香りのもの」「太白油的に煎らずに圧搾したもの」があり、ごま油 (Dau Me) と書かれているだけで、目的のものではないごま油を買ってしまっている可能性があります。香りが強い商品には、Dau Me Thom と書かれていることが多いので参考にしてください。

Writer: ちぇりさん｜在住12年目。日本で1,500件、ホーチミン市内で3,000件以上を食べ歩き、現地の食材や調味料にも興味津々。食べるのも作るのも好きなフードアナリスト。
フードアナリストちぇりのホーチミンの美味いもん

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