ベトナム初の中央都市内の「都市」として成立してから1周年を迎えたトゥドゥック市。この1年、同市はホーチミン市の経済発展に貢献し、一定の成果を上げてきた。とはいえ、パンデミックの影響を大きく受けたホーチミン市下にある同市が抱える問題は多く、市民や政府の大きな期待に応えるまでにはまだ時間がかかりそうだ。
同市は、都市運営システムの調整、スマートシティプロジェクトの構築、新型コロナウイルス対策、医療制度の見直しと新制度の確立、トゥドゥック市アプリ「Thanh pho Thu Duc truc tuyen」の実装などといった行政手続きに関連する改革も実行し、企業だけではなく市民の利便性向上も目標とする。
トゥドゥック市に工場を所有する事業主たちは、この1年の変化をどう見ているのか。「変わったのは住所だけで、より多くの投資の呼び込み、資本へのアクセスを可能にするような目立った政策はなく、インフラも改善されていない」「だが昨年ホーチミン市が新型コロナウイルス感染症への対応に注力しなければならなかったことを思えば、仕方のない結果だ」と事業主たちは納得している。また、事業主たちの声に積極的に耳を傾ける市政府の姿勢と意欲も評価している。
不動産の分野では、ビングループ、マスターズグループ、ソンキムランド、バンブーキャピタルなど、国内外の大企業を惹きつけてきた。またインテルのテクノロジーグループが第9地区のハイテクパーク内の工場に5億米ドルを投入した例もある。学園都市としての発展も順調で、不動産価格も大幅に上昇している。
同市のスマートシティ構想は、時間と忍耐を必要とする長期的なプロジェクト。即効性以上に持続性がカギとなる。
編集ライターB?o
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