旧暦1月10日は「富の神の日」とされている。人々は金を買いに急ぎ、神様へのお供えを用意し、一年の幸運と富を祈る。長い年月にわたり守られてきたベトナムの文化の一つであり、今日でも多くのベトナム人にとって毎年恒例の習慣となっている。
まず「富の神の日」までに、香りの良い特別な水を使用して祭壇をきれいに掃除する。供物のお盆には必ず、富の神が好むと言われる肉を用意する。商売繁盛を願い、雷魚、豚の丸焼き、卵、エビやカニ、もち米、お茶などの供物をふんだんに用意する家庭も少なくない。
金を買う習慣は、商売人には限らない。一般の人も金糸を数本買うなどして、一年の金運の高まりを願う。祭壇に供物の置かれたトレーと一緒に金を供える人もいる。昨今の需要の急増により金価格が高騰しているにも関わらず、早朝から多くの人が宝飾店に列を成した。金に限らず、宝石、ブレスレット、指輪、ネックレス、風水にちなんだ装飾品などをこの日に購入する人も非常に多い。宝飾店は通常よりも早い時間から営業を開始。大きな店では富の神の日限定コレクションも発売しており、「春・安康・繁栄・發」などの文字が刻まれた金貨などが飛ぶように売れる。
新型コロナウイルス流行の影響により今年の購買力は前年に比べて低下すると見込まれたが、宝飾店の店主らは、依然として売り上げは高い水準にあったと言う。購入した金の量に関わらず、「富の神の日」に金を買う事で一年間の幸運と健康が得られると皆信じているようだ。古くからある概念や言い伝えは、今でも人々の思考に大きな影響を与えている。だが、最優先すべきは生まれてくる子供たちの健康であることは言うまでもない。
編集ライターB?o
こんにちは、バオです。フフリット大学日本語学科を卒業してVetterに入社。現在、日本語検定のN1取得に向けて猛勉強中。常にポジティブで、周囲の人を楽しませたいという性格。趣味は料理や映画鑑賞、そしてヨガ。週末は、料理をしたりカフェにいったり市内をサイクリングしたりして過ごす。日本人のベトナム愛がもっと高まるために、現地でホットなニュースや流行、有益なトピックを毎日探している。もっとベトナムに興味を持ってもらえるようにネタ探しがんばってます!
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