【ベトナムのシン層 | Vol.22】ウクライナから脱出のベトナム人 政府負担で300人無事帰国果たす

本記事は、ベトナムやベトナム人に起こる出来事を多彩に切り取り、解説するコーナーです。

ロシア軍による侵攻で多数の犠牲者が出ているウクライナから在住ベトナム人300人を乗せた脱出、帰還便であるバンブー航空便がポーランドから3月10日朝、無事母国ベトナム・ハノイの空港に到着した。同便には75歳を最高齢とする60歳以上の高齢者48人のほか2歳以下の幼児18人が含まれていたという。

今回の脱出便は8日にハノイに到着したベトナム航空便でルーマニアに避難したベトナム人287人を運んだ第一便に続く第二便となる。いずれの便もベトナム政府の財政支援による政府挙げての自国民救援作戦となった。

依然としてポーランドに避難した400人、ルーマニアに逃れた700人などのベトナム人が母国帰還を待っており、ベトナム政府は随時特別便を手配して、最終的には帰国希望者全員の帰国を目指すとしている。

バンブー航空によると、ポーランドやルーマニアに加えて今後チェコ、ハンガリー、スロバキアそしてロシアやベラルーシからも今後ベトナム人帰国便を運営するとしている。同時に関係各国政府などにベトナム外務省からは出先の大使館を通じて滞在しているベトナム人保護への協力が呼びかけられているという。

希望するベトナム人全員の速やかで安全な帰国が実現するよう、そして一日も早くウクライナでのロシア軍の侵攻が停止され平和が回復することを心から祈りたい。

大塚智彦(フリーランス)
1957年生、毎日新聞ジャカルタ支局長、産経新聞ジャカルタ支局長などを経て2016年からフリーに。月刊誌やネット版ニューズウィーク、JBPress、現代ビジネス、東洋経済オンライン、Japan in depth などに東洋アジア情勢を執筆。

引用元:vietnamplus.vn
※本コラムは、筆者の個人的見解を示すものであり、週刊ベッターの公式見解を反映しているものではありません。

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