ベトナム南西部アンザン省、チャウドック市の街の中心部にあるチャウドック市場は、魚と干し魚を中心に扱うメコンデルタ地方を代表する市場であり、発酵調味料「マム(m?m)」のディープな世界を探究できる場所でもある。
地元の人々に「マム市場」として知られているチャウドック市場。その他にも「マムの王国」「マムの世界」「マムの首都」「マムの土地」など、市場の専門性と豊かさを容易に想像させられる、いくつもの呼び名がある。広い市場内の商品カテゴリ別に区切られた各エリアでは、様々な商品を購入することができるが、マムの販売エリアは格段に広い。毎年数千トンの売り上げを誇る、マムの南部最大の市場であり、全国またカンボジアやラオスなどの近隣諸国に製品を供給していることでも知られている。
アンザン省を訪れる人の多くがマム発祥の地で質の高いマムをお土産に購入しようと、チャウドック市場まで足を伸ばす。「マム・リン」「マム・ロードン」「マム・バーキア」「マムサック」などといった地域の名産品に加え、季節毎に獲れた魚で作られたもの、またパパイヤ、メロン、きゅうりなど魚以外で作られたものなど、何十種類ものマムが揃う。種類の多い店では30～40種類のマムを真ちゅう製のボウルに山に盛って販売している。同じ種類であっても味が異なるので何種類か試したい。ほかほかのごはんとナスと一緒に食べるのが地元の人々のおすすめ。生で食べるだけでなく、蒸し物、揚げ物、麺料理、鍋などにも活躍する。
編集ライターB?o
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