缶コーヒー【飲み比べ】|ベトナムの「食」をフードアナリストちぇりが深堀り!|VIETNAMFoodLover(No.199)

ベトナムで味わう個性豊かな缶コーヒー!

カフェ大国のベトナムでは、缶コーヒーがなかなか普及しませんでした。しかし、コンビニの普及に加えて大手メーカーの参入も加わり、最近は徐々にいろんなブランドが缶コーヒーを発売しているようです。

CA PHE SUA DA Sai Gon【KING COFFEE】


世界60カ国以上で親しまれるブランドに急成長。ベトナム最大のコーヒー帝国「Trung Nguyên(チュングエン)」の共同創業者の会社の商品。2016年にアメリカで初披露されて以降、世界60カ国以上で親しまれているブランドに急成長。ベトナムコーヒーの代名詞である練乳入りのテイストで、ロブスタ豆の特徴とそれを抑える甘さがおいしい逸品。実際のカフェで飲むものよりは軽めで、そのままでも飲みやすく、後口が意外とさっぱりです。
■ 風味:★★★
■ 苦味:★★★
■ 甘さ:★★★

CA PHE SUA【HIGHLANDS COFFEE】


ベトナム人が缶コーヒーを買うきっかけを作った商品。ベトナム最大のカフェチェーン「HIGHLANDS COFFEE」の缶コーヒー。「薄くてまずい」が、缶コーヒーに対する一般的な評価だった黎明期に、ベトナム人が缶コーヒーを買うようになったきっかけを作ったとまで言われている商品。ですが、味は薄めで甘さやミルク感も控えめ。コーヒー風味も抑え気味で、キャラメルのような雰囲気を感じる人もいるかも。あまり強いコーヒーが得意ではない方に。
■ 風味:★★
■ 苦味:★
■ 甘さ:★★

CafePHO【MacCoffee】


ベトナムコーヒーの「らしさ」が明確。シンガポールに親会社を持つ海外からの参入会社。当初はローカルの巨大なカフェチェーン相手に苦戦していたものの、「CafePHO」シリーズを販売してからベトナム国内でもブレイク。缶コーヒーにおいては、ロシアや東欧、中央アジアで大きなシェアを持っていたので、安定感は抜群。濃厚で苦味も甘さもしっかりあって、ベトナムコーヒーの「らしさ」が明確な商品で分かりやすく、満足度も高い。
■ 風味:★★★★
■ 苦味:★★★
■ 甘さ:★★★★

CAFE VIET【Nescafé】


ロブスタ100%に近い、ガツンとした苦味。ベトナムコーヒーにおけるブラックコーヒーのカテゴリー。ベトナムのブラックコーヒーなので甘みはあるが、ロブスタ種100%に近い比率なだけあって、ガツンとした苦味が特徴。比較商品内では圧倒的にパンチが強いため、好き嫌いは分かれる可能性あり。缶コーヒーでありながらフィンで落としたベトナムコーヒーの特徴をよく捉えており、クセは強いが、それだけに一部のファンには支持の高い商品。
■ 風味:★★★★
■ 苦味:★★★★★
■ 甘さ:★

Espresso Roast【Nescafé】


エスプレッソを強調した商品。日本でもお馴染みのブランド。この商品は練乳入りのベトナムコーヒーとは違い、砂糖は入っているものの、エスプレッソを強調した商品。原料にはアラビカも取り入れており、ほかの商品とは一線を画した味の傾向。比較商品内ではスッキリめでアタックが強め。少量で手軽にコーヒーを楽しめ、「クイックな覚醒感・集中力補給」を狙ったものということがうかがえる。隣国のタイでも人気商品とのこと。
■ 風味:★★★★
■ 苦味:★★★★
■ 甘さ:★★
カフェのコーヒーとの棲み分け
コーヒーへの愛が非常に深いベトナム。それだけに缶コーヒーの普及は難しいわけですが、カフェのコーヒーの代替ではなく、高いカフェインとガツンとした甘さという2大要素から、エナジードリンクのポジションで普及し始めているという見方があります。日本では缶コーヒーのポジショニングが違うことを踏まえて楽しんでみると、この国のコーヒーの新たな側面が見えてくるかもしれませんね。

Writer: ちぇりさん|在住12年目。日本で1,500件、ホーチミン市内で3,000件以上を食べ歩き、現地の食材や調味料にも興味津々。食べるのも作るのも好きなフードアナリスト。
フードアナリストちぇりのホーチミンの美味いもん

掲載号:803号 発行日:2026年8月5日

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