FDI依存の経済成長に警笛

 1月16日、ベトナム経済・政策研究所(VEPR)によるマクロ経済報告会議が開かれた。
 専門家らは、2017年の経済成長率(前年比6.81%増)については評価しつつ、今後の課題として経済構造の転換を挙げた。
 具体的には、国内企業の経済への貢献度は非常に低く、外国直接投資(FDI)への依存が大きい。
 例えば、Samsung社は携帯電話機製造の国内調達率を52%と公表しているが、Fullbrightの調査によると国内企業の寄与度は16%にとどまる。
 さらに、公的債務の再編や支出の削減も早急な解決が望まれる。現状に即した適切な支出を見極め、海外出張や巨大プロジェクトなどの必要性の検討も必須だ。
 第四次産業革命が進む中、従来のビジネス慣習からの転換が必要だが、適切な体制整備がなされなければ、ASEAN経済共同体(AEC)の他の加盟国へ資金流出のリスクもある。シンガポールは事業登録手続きが迅速で手数料も安いことから、若手企業が移転する可能性がある。
 元商務省大臣のチュオン・ディン・トゥエン氏によると、経済成長や労働生産性の向上の主軸はFDIセクターで、工業生産額の50%、輸出額の72%、GDPへの寄与度は20%に上る。
 経済専門家は、国際市場への参入に関する懸念事項について、「輸入関税による歳入は従来13兆~15兆ドンであったが、自由貿易協定(FTA)により中国や韓国などを対象に多くの品目で輸入関税が免税となることから大幅な歳入減となる」と述べた。
 VEPRによると、ベトナムの労働生産性は他の東南アジア諸国に比べ低く、マレーシアの6分の1、シンガポールの4分の1、タイの3分の1にとどまる。労働生産性の向上のために総合的な対策を講じなければ、労働力人口比率が低下すれば成長率の維持は難しい。
 投資財源が限られる中で、財政赤字と公的債務の増加は引き続き深刻な経済障壁となっている。
 諸外国からの対越援助の打ち切りが進み、ベトナムは成長の原動力を国内にシフトする必要がある。また第四次産業革命の影響で人件費の優位性は薄れつつあり、既存課題の持続的な改善が求められる。
(引用元:Phap Luat 1月17日)

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