お茶の名産地!タイグエンを訪ねました【前編】

「夏も近づく八十八夜……♫」2月3日の立春から数えて88日目から新茶のシーズンが到来! というわけで、ベトナムで銘茶の産地として知られる「ダイグエン」に行ってきました。

カマタ
「お茶ならタイグエン省、美人はトゥエンクワン省」という言い伝えのあるベトナム!今回は、銘茶の産地「タイグエン」をご紹介します!
今回の旅の総評(カマタ基準)
行きやすさ★★★
社会科見学度★★★★★
美味しい度★★★
お買い物度★★★★

ハノイからタイグエンまでは約80㎞です。今回は、ハノイでドライバー付きレンタカーを借りて移動しました。

お茶文化センターを訪問

タイグエンは、ベトナムでもっとも美味しく、高級なお茶の産地として知られています。タイグエンの緑茶は、苦味のある濃い味が人気で、一口、二口で飲めてしまう小さな湯飲みで飲みます。日本の緑茶は発酵させていませんが、ベトナムでは、少し発酵させた「弱発酵茶」が一般的です。苦味の後に残る甘さや香りを味わうのがベトナム流。

ベトナムのお茶文化
ベトナムはお茶栽培に適した気候であり、実は世界第6位のお茶輸出国。また1000年前から、ベトナム人は自宅の庭でお茶の木を栽培し、摘み取った葉を1日干して、お湯につけて飲む「Tra Tuoi」というものが存在した。
フランス統治時代に西洋からコーヒーが普及したが、一方で伝統的なお茶も輸出されるようになり、現在も国内に根強いお茶ファンが多い。
2011年に「お茶博覧会」が行われた施設「タイグエンお茶文化センター(Không gian văn hóa trà Thái Nguyên)」。広大な敷地面積を持つ。
取材当日はあいにくの雨模様で観光客は少なかったが、社会見学に最適な場所ゆえにお茶好きにな方には是非オススメしたい。

2011年、ベトナム初の国際お茶博覧会が催された会場は、現在では「お茶文化センター」となって観光客を迎え入れ、タイグエンのお茶の歴史、作り方が展示されています。現在でも専用の機械と手作業でお茶が生産されていることが分かります。

お茶の製造過程や歴史、製造方法がパネルや人形で細かく説明されている。
歴史的にも長いお茶の文化を持ち、ベトナム全土にお茶マニアが存在する。中国の影響を受けながら発展を遂げたものと思われる。

文化センターのスタッフに実際にお茶を淹れてもらい、飲ませてもらいました。

「お茶文化センター」では、スタッフが淹れてくれたお茶を飲むことができる。
ベトナム流 お茶の淹れ方
1)お湯が沸いたら、空の急須にお湯を入れ、また、急須の外からもお湯をかけて温める。

2)急須が温まったら、急須のお湯をいったん捨て、茶葉をいれる。

3)急須の中の茶葉が開くまで、お湯を張った大き目のお皿に湯飲みを浸けて、湯飲みを温める。

急須の中で茶葉が開くまで、湯の入った大き目の器にいれて湯飲みを温める。この待ち時間も優雅なひとときとなる。

4)茶葉が開いたら、湯飲みをお皿から出してお茶を注ぐ。

一杯目はとても濃く苦味を感じるが、2杯目は味が馴染んで、ほんのりと甘みを感じる。

5)湯飲みはともて小さいので、飲み終えたら、再びお茶を注ぐ。

カテキンが豊富で苦味のあるお茶には、素朴な甘さのお菓子がとても合う。

甘いお菓子と一緒に味わうところは、日本の茶道とも通ずるものがあります。

お茶農園

お茶文化センターからクルマで10分くらいのところにあるお茶農園「TIEN YEN」にきました。

茶畑は水はけ良くするために不可欠な起伏が、独特の美しい景観を生む。

茶畑では、遠くに茶摘みをしている人が見えます。茶畑を歩きながら、新茶の芽を摘んでかじってみたら「苦い!」水はけが良い方がお茶の育ちが良いそうで、茶畑は平坦ではなく起伏がついています。

手作りの竹かごに摘んだ新茶の芽を入れてゆく。
薄緑色の柔らかな新芽部分を手摘みする。新芽が高価とされている。

農園の建屋に入ると芳しいお茶の香りが漂っていて、摘んだ茶葉を乾燥させる作業をしていました。

摘みたての茶葉を乾燥させた後にふるいにかけ選別。見た目以上に重労働。

そして農園の方のご厚意により、こちらで取れた最高級のお茶をいただきました。
やはり農園でいただいたお茶も濃いめで苦味がありましたが、二杯目で味がまろやかになり、ほんのりと甘みがでてきて美味しさが増してきました。

「TIEN YEN農園」の最高級茶とお菓子を嗜む。心が穏やかになり、みんな笑顔になる。

ここでは、お茶を購入することができます。今回は、すでにパッケージされたお茶ではなく、大きなビニール袋に入った選別したばかりのお茶を、秤で計って、その場で真空パッキングしてくれました。お茶の製造工程が見られるこちらの農園は一見の価値ありで、オススメです。

まだパッケージされていないビニール袋に入った茶葉を秤で計り、
真空パック。高級茶らしく化粧箱に入れて完成。

施設の詳細はこちら

【後編】“gái Tuyên” 美人の里トゥエンクアンの謎に迫る(トゥエンクアンとナハンダム湖)

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