【旅ログ】ベトナム独立の聖地 ディエンビエンフーを訪ねる<前編>

旅好き営業マン『カマタ』が独断で選んだベトナム北部のオススメスポットをご紹介するコーナー。大人の社会科見学や意外な穴場の観光地、また体力的にもキツい過酷な旅など……。ハノイから簡単に行けて意外に知られていない魅力的な場所をレポートします!

いざ、ベトナム独立の聖地へ

ベトナム在住者なら聞き覚えがあるであろう「ディエンビエンフー」。
1954年、インドシナ半島の統治を続けるフランスに対して、ホーチミン氏率いるベトミン軍が激烈な戦闘を行い、フランス軍の降伏を勝ち取ったベトナム北西部の地名である。通り名や漫画タイトルにも使われる、ベトナム独立の聖地「ディエンビエンフー」を訪れてみました。

今回の旅の総評(カマタ基準)
行きやすさ★★
冒険度★★★
印象に残る度★★★★★
社会科見学度★★★★★
再訪したい度★★

戦争の爪痕が遺された場所

『建国』や『独立』といった言葉は、日本人にとってあまりリアリティーがありません。しかしベトナムは、いくつかの大きな戦禍をくぐり抜けてきた歴史から、言葉以上の重みがあります。

ベトナムの歴史の中で多くの戦争が起こりましたが、その中心地の一つとして挙げられるのが、今回訪れたディエンビエンフー。1954年にフランスから勝利を決定づけた場所でもあります。ラオスとの国境に近いベトナム北西部に位置し、ハノイからは450km、車で11時間ほど。

それにしても、なぜこんな片田舎で戦争が行われたのか?一体どんな土地なのか?強い興味に押し出されるように週末の一泊二日で行ってみることにしました。

到着して市内を回るとここはジャングルではなく、平原が広がる盆地でした。ベトナム、フランス両軍がまさに死闘を繰り広げた56日間を感じながら、博物館やモニュメント、戦場などを見学しましたが、その結果、ベトナム政府がこの地を後世に伝えていきたいという意図がよくわかりました。

交通(ハノイ~ディエンビエンフー)

ハノイのMy Dinhバスターミナルから寝台型の大きなバスで11時間の旅。チケットは300,000VNDでした。夜行のため、トイレや食事の休憩は少ないので、注意が必要です。

寝台の大型バス

帰りは、朝7時にディエンビエンフーを出発し、ハノイに夕方6時に到着しました。
日中の移動のため、6回程度のトイレ、食事休憩がありました。

寝台バスなので体勢は楽。しかし11時間の移動はキツイ。

ディエンビエンフーでのフランス軍との戦闘

1953年、フランスはインドシナ半島の統治を継続しようと、勢力を拡大してきたホーチミン氏率いるベトナム独立同盟会(ベトミン軍)に対する大規模な戦闘を企てました。

ラオスに近いベトナム北西部の山岳地帯ディエンビエンフーには、旧日本軍が設営した飛行場跡があり、大規模な空中補給や空挺降下が可能で、フランスは自軍にとって有利な場所だと判断。そして1953年11月、フランス軍は1万6000人の兵力と戦車などの武器をディエンビエンフーに降下させました。
 

一方、ベトミン軍は旧日本軍の大砲や旧ソビエト連邦や中国から提供された大量の武器・弾薬をベトナム北部各地から寄せ集め、フランス軍陣地を包囲。そして3月13日から戦闘を開始し、56日間の包囲戦の末、5月7日にフランス軍の要塞を陥落させました。

この戦闘でフランス軍部隊は少なくとも2,200人が戦死し、1万人以上が捕虜となりました。ベトミン軍は8,000人が戦死し、15,000人が負傷したと言われています。この一戦は、その年の7月に締結されたジュネーヴ協定に大きな影響を与え、フランスのインドシナ半島からの全面撤退へとつながる大きな一歩となりました。

ディエンビエンフー烈士墓地
ディエンビエンフーの戦いでお亡くなりになった方々が祀られています。とてもきれいに整備されている墓地です。

ビクトリーモニュメント

2004年に戦勝50周年記念に建てられたモニュメント。ディエンビエンフーを一望できる眺めのいい場所にあります。
超巨大な金属製モニュメントは、ディエンビエンフーの戦いでフランスの要塞を陥落させた兵士がモデルと言われています。誇らしい表情で大きなベトナム国旗を振り、子供が万歳をしているのが印象的です。入り口付近には、戦況が石彫刻で表現されています。
ベトナム北部からたくさんの兵隊が重装備を運搬している様子、多くの犠牲者が出たこと、フランス軍の捕虜をとらえた様子が描かれていました。

ビクトリーモニュメント

戦争記念館(戦場)

ディエンビエンフーの戦いの中心地となった丘が記念館として保存されています。

ベトナム軍が地下トンネルを使ってフランス軍の要塞に侵入し、地下爆撃でできた大きなクレーター。

フランス軍が籠城した要塞やそれを取り囲むようにベトミン軍が堀ったトンネルが残っています。

フランス軍のものと思われる小型戦車。輸送用の飛行機で運ばれてきたと思われる。

戦い歴史博物館

戦闘の状況を再現した人形やジオラマ、当時使われていた物が保管されていて、ショートムービーもあり、歴史的な背景や当時の戦況を映像と音声で学ぶことができます。

戦い歴史博物館

当時を再現したジオラマ

ディエンビエンフーの宿泊

三ツ星ホテル「PHADINH HOTEL」に宿泊しました。

ディエンビエンフーのバスターミナルの通り向かいにあるこのホテル、Booking.comでは評価8.7。5階の2ベッドルームで一泊410,000VND。部屋からの眺めも良く、満足!

界隈には山岳民族が多く住み、レストランやマーケットで働いています。外国人観光客が多く訪れるため、ホテルやタクシー、レストランでは比較的英語が通じます。


次回予告!!

ラオス国境を目指し、ベトナムから出国したがそこは…

後編は来週UP予定です。
お楽しみに!